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ベネズエラ・ビター・マイ・スイート
なんとなく舞城王太郎の『ソマリア、サッチ・ア・スイートハート』を思い出すタイトルだが作中の設定も「何度殺されても何度でも蘇る少女」という点が同じで、作者はもしかしたら『ソマリア~』から着想を得たのかもしれない。そうだとしたらセンスいいと思う。わっちは舞城大好きっ子だからそう思っちゃう。

作品自体も非常に面白く読めた。文章もセンスある。「シナモン」のレトリックを作品全体の通低音として用いているとこなんか、いいじゃん。「シナモン」っていう選択は若干ダサい気もするけどまぁそれもある種のチャームになっていると思う。登場人物によって語られる音楽に関する言説に作者の意見が透けて見えるところも、そう。なんか変な想いが先行してしまっている感じというか、ちょっと読んでて恥ずかしい感じ、というか。
でもそういうのは否定しない。書き続けていればそのうち消えてくるだろうしな。

ただ、最後の最後でタマシイビトに改心させたのは感心しない。と、いうか「タマシイビトに殺され続けるイケニエビトの運命」を変えてしまったらそれまでの「戦い」が意味なくなっちゃわないか?「ベネズエラ・ビター」に込められた登場人物の強い意思が拡散する気がする。そういうのはさ、ハッピーエンドとは言わないんだぜ。

とはいえまぁ、十分今後に期待できる作品ではありました。
森田季節先生、がんばってね。
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